家族が語るギャンブル依存症の恐ろしさとは?

ギャンブル依存症は、行為・過程アディクション(嗜癖障害)の一種で、ギャンブルの行為や過程に心を奪われ、「やめたくても、やめられない」状態になること

この病気は、ギャンブルにのめり込む興奮や負けたお金を取り返すなどの症状が特徴的です。

ギャンブル依存症の症状には以下が含まれます:

  • ギャンブルにのめり込む
  • 興奮を求めて掛金が増えていく
  • ギャンブルを減らそう、やめようとしてもうまくいかない
  • ギャンブルをしないと落ち着かない
  • 負けたお金をギャンブルで取り返そうとする
  • ギャンブルのことで嘘をついたり借金したりする

ギャンブルをする人は誰でもギャンブル依存症になりえます。
リスク因子としては、若い人、男性、ストレスへの対処がうまくない人、ギャンブルが身近にあるなどの環境要因が指摘されています。

また、パチンコやスロットのような電子ゲーム機の場合は、機械そのものに依存させる要因があります。例えば、あと一歩で当たる場面を見ると、脳の中の高揚感を感じる部位(「報酬系」と呼ばれ、ドーパミンという物質が関係しています)の働きが活発になってギャンブルを続けたいと思わせてしまいます。

また、パチンコ台やスロット台の画像や音響には、負けていても勝っているかのような錯覚をおこさせて脳内の報酬系を活発にする効果があります。

最初のうちは、このような報酬系の反応が関与してギャンブルを繰り返しますが、依存が形成されるとやめたいと思いながらもなかなかやめられない状態へと移行していきます。

ギャンブル依存症の方々は、負けが続いても最終的には勝てると確信していたり、負けた時のことはよく覚えていないのに、勝った時のことはよく覚えていたり、迷信的な行動で運をコントロールできると信じたりするように、ギャンブルに対する考え方が偏っている場合がほとんどです。

従って、ギャンブル依存症の治療では、このような考え方の偏りを見直したり、金銭管理をはじめとした日常生活を変えたりすることでギャンブルをしたい気持ちを低減させたり、効果的な対処法を身につける認知行動療法と呼ばれる治療プログラムが有効です。

また、ギャンブル依存症の治療法は、以下のようなものがあります:

  1. 認知行動療法:ギャンブルに対する不健康で不合理な考え方や、人生に対する後ろ向きな考え方を明確化させ、それを健康的・合理的・前向きな考え方に置き換えていく治療法です。
  2. 行動療法:ギャンブル依存に至る問題行動を明確化し、自覚した上で、ギャンブル衝動を抑制する技術を学ぶ治療法です。
  3. 内観療法:研修所などに1週間程度こもって、自分の身近な人との関係を「お世話になったこと」「世話をしてあげたこと」「迷惑をかけたこと」の3点にしぼって想起し、カウンセラーとの面談を経ながら自己中心性を自覚し、社会生活の改善につなげていく治療法です。
  4. アンガーマネジメントプログラム:対人関係でのイライラや怒りなどの気持ちを制御する方法を学ぶ治療法です。
  5. 条件反射制御法:「やめなければとわかっていてもやってしまう」という欲求を抑制する方法を学ぶプログラムです。
  6. 欲求充足法:ギャンブルに代わる趣味や習慣を身につけることで、ギャンブル依存度を減らしていく方法です。

家族が関わり方を変化させることでギャンブル依存症が改善しやすくなるケースも多いとされています。

治療の費用は、病的賭博などの診断名がつく場合は基本的に保険が適用され、3割負担で治療が受けられます。もし施設での入院が必要になった場合は、月に16〜20万円程度必要になるのが一般的です(3割負担の場合)。

以上の情報は一般的なものであり、個々の症状や状況によっては専門的な医療機関での診断や治療が必要となる場合があります。詳細な情報や治療については、医療専門家にご相談ください

ギャンブル依存症は甘く見てはいけない厳しい現実です。
家族や友人が支援し、当事者が適切な治療を受けることが重要です。

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<ツイッターの反応>

Dr.孝志郎🌸
@Dr37273905

海外でギャンブル依存症の患者さんの診察を見学させてもらった時に「働いて貯めた3万ドルを博打で一瞬で奪われた時に頭の中がカーーッと沸騰して脳が溶けてくような感じがした。あの瞬間のドロドロした快感が忘れられない」という話を聞いた時に心底ヤベェなと思った

(出典 @Dr37273905)

たけぽんしゃん
@takeponsyan

ギャンブル依存症の人を一杯見てきたけど共通することは自分の都合のいいように平気で嘘をつくってこと 今回大谷翔平選手の優しさで一平通訳の肩代わりしたと思っていましたが間違ってたようです

(出典 @takeponsyan)